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カーテンを命綱に妊婦救出 水害発生時、真備の新納さん夫妻

女性がつかまっていた自宅の松を見上げる新納さん。2階右上の窓から、カーテンを投げたという

 倉敷市真備町地区で西日本豪雨による水害発生時、濁流にのまれそうになっていた妊娠中の女性が、住民の手で救出された。命綱になったのはカーテン。会社役員新納昭雄さん(76)=同町=が当時の状況を語ってくれた。

 新納さん方は7日午前10時ごろ、胸の辺りまで水が達し、やがて1階天井まで浸水。妻(70)と2階に避難していると、「庭の松に女性がおるぞ」と向かいに住む男性(67)の声が聞こえてきた。

 新納さんは窓を開けたが、死角になって見えない。覚悟を決め、窓枠に手を掛けて屋根の上に出ると、女性が松の木にしがみついていた。手を伸ばしても届かない。とっさの判断で部屋のカーテン5枚を外して結び、投げた。

 女性がカーテンをつかむと、無我夢中で引き上げ部屋に。寒さと恐怖で震える女性に、妻が娘の服に着替えさせ布団を掛けた。おなかの膨らみに気付いて聞くと「男の子で8カ月なんです」。女性はしばらくして到着した救助ボートに乗り、病院に搬送された。女性の父親によると、母子ともに健康状態は良いという。

 「あれだけ頑張っていたからね。元気な赤ちゃんに会えるのが楽しみ」。今は避難所に身を寄せている夫妻に、ほんの少し笑顔が浮かんだ。
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