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豪雨被災地の苦悩や爪痕を実感 本紙記者が災害奉仕活動に参加

一輪車に災害ごみを積み込むボランティア

 岡山市内では、豪雨の被災者支援を目的に11日から災害ボランティアが派遣されている。現場の様子を伝えるとともに「少しでも困っている人たちの力になりたい」との思いから初日に参加。被災地の活動をルポした。

 市の災害ボランティアセンターに登録して、集合場所の上道公民館(東区竹原)から徒歩で向かったのは、砂川の堤防決壊で大きな被害を受けた同南古都の「小鳥の森団地」。6人一組のチームで午前10時すぎに現地へ入り、自宅の1階が全て水に漬かった会社員女性(43)宅で、使えなくなった家具や生活用品の撤去に当たった。

 木造2階の家に入るとリビングの床がふやけ、いつ抜けるか分からない状態。壁には腰のあたりまで浸水した跡が残っていた。泥が付着した机やたんすを室内から運び出し、玄関先に集められた災害ごみの入った袋を一輪車で約100メートル離れたごみ置き場に移す作業を繰り返した。

 この日、市内の最高気温は33度。炎天下の作業に、汗が噴き出して止まらない。今春入社するまでサッカーを続け、体力に自信はあるが、3時間ほどで足に痛みを感じてきた。

 近くの空き地には、汚れた食器棚やテレビ、ソファなどが数十メートルにわたって山積みにされ、無残な光景に思わず息をのんだ。一帯には異臭も漂い、一緒に活動した福祉施設職員の女性(49)=中区=は「浸水した家の食べ物が、暑さで腐敗し始めている」と衛生面の不安を口にした。

 作業の合間、内田さんに被災時の様子を聞けた。浸水に気付いたのは7日午前3時ごろ。近所の騒ぎ声で目が覚め、2階の寝室から1階に降りると水が入り込んでいた。急いで衣類や食料を持って2階に上がり、一夜を過ごしたという。祖母から母へ引き継がれた着物も泥だらけになったと聞き、胸が痛んだ。

 高齢の父母と3人暮らし。「家具を大量に捨てなければならず、どうしようかと思っていた。本当に大助かり」と感謝の言葉を掛けられた。

 午後4時ごろに作業は終了。ごみ袋約100個とオルガンなどを運んだ。持参したペットボトル入りの麦茶はすぐになくなり、センターが用意してくれた水を含め約3リットルの水分を補給していた。

 活動は想像以上に過酷だったが、被災地の苦悩や爪痕を肌で実感した一日だった。「現場でやらなければならないことは山積み。早く普段の生活を取り戻してほしい」。初めて災害ボランティアを経験して強く思った。
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