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被災者支援 官民でニーズ把握したい

 西日本を襲った豪雨で被災した地域で、復旧・支援活動が本格化している。

 発生直後から、岡山県内の被災地には全国から駆け付けた消防、警察関係者をはじめ官民の多くの支援が入っている。東日本大震災などのかつての被災地からも「今度はこちらが助ける番」と自治体職員らが県内入りしたと伝えられている。どこでも被災者になり得る日本で、助け合うことの大切さ、ありがたさをあらためて感じさせられる。

 被災地を支援する物資が全国の自治体や企業などから続々と寄せられ、心強い限りだ。ただ、受け入れ態勢が追いつかず、倉敷市が10日、支援物資の受け入れを一時休止する事態にもなっている。

 支援物資が被災自治体の集積拠点で滞留することは阪神大震災以降、これまでも度々問題になってきた。大量に届いた物資の仕分けをする人員が不足し、交通の混乱などもあって避難所への配送が滞ってしまうためだ。

 倉敷市は現時点では十分な量が確保できているとし、今後、必要な物資はホームページなどで発信するという。支援物資を受け入れている総社市はホームページで必要な品目を具体的に挙げている。ミスマッチや混乱を減らすためにも、被災自治体が積極的に情報発信する姿勢も必要だろう。物資を送りたいと考える側も、被災地のニーズを踏まえて対応する必要がある。

 各避難所で食料などはほぼ充足しているが、避難所によって格差もあるようだ。過去に他県の災害でも指摘されたが、自治体が指定した避難所以外にいる被災者には必要な物資や情報が届かない場合もある。住民同士で声を掛け合い、支援から漏れる人がいないよう目配りをしたい。

 県内の被災地では一般ボランティアの活動も始まっている。先行していた総社市、高梁市、笠岡市などに続いて、きのうから倉敷市、岡山市、矢掛町などでもボランティアセンターが開設された。

 被災地には高齢者だけの世帯も少なくない。土砂の撤去や被災した家屋の片付けなど、できるだけ多くの人手が必要だ。熱中症などにも注意しながら参加してほしい。

 ただ、被災地入りが難しい状況も続いている。倉敷市はきのう、浸水被害があった真備町へ初めてボランティアをバスで運んだが、道路の渋滞に巻き込まれ、活動のいったん中止を余儀なくされた。

 各地で災害が起きるたびに大きな役割を果たしてきたのがボランティアである。家屋の清掃などに加え、支援物資の仕分け、避難所の運営支援など求められる作業は多い。被災者のニーズは多様で、各種手続きや通院などで移動の支援が必要な高齢者もいよう。自分から言い出せない被災者が多いことにも留意し、ニーズを丁寧に把握したい。

 まずはボランティアの受け入れ態勢を整え、官民の緊密な連携で被災者を支えたい。

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