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津山女児殺害の容疑者 精神鑑定へ 岡山地検が請求、簡裁認める

 2004年9月、津山市総社の市立北小3年筒塩侑子(ゆきこ)さん=当時(9)=が自宅で殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された勝田州彦(くにひこ)容疑者(39)の弁護人は14日、事件当時や現在の精神状態を調べるため、岡山地検が鑑定留置を岡山簡裁に請求して認められたと明らかにした。期間は15日~10月30日の約4カ月半。

 弁護人によると、決定は13日付。鑑定留置は神戸拘置所(神戸市北区)で行われるが、勾留場所以外の都道府県で鑑定留置されるのは極めて異例という。弁護人は「検察側は容疑者と弁護人の距離を遠ざけようとしたと思われ、頻繁な接見が困難となるだけに甚だ遺憾」とし、留置先の変更などを求め、14日付で岡山地裁に準抗告を申し立てた。

 鑑定留置では医師が精神鑑定を行い、検察側は結果を基に刑事責任を問えるか判断する。鑑定留置に関して岡山地検は「コメントできない」としている。

 勝田容疑者は5月30日に逮捕された。津山署捜査本部の調べに「首を絞めて刃物で刺した。凶器は海に捨てた」という趣旨の供述をしていたが、8日に岡山簡裁であった勾留理由開示手続きで「殺害行為はしていない。刃物で刺してもいない」と述べた。

14年前の心理どう解明 立件へ大きな焦点

 15日に始まる勝田州彦容疑者の鑑定留置は、精神科医が問診を中心に成育歴や家庭環境を解き明かし、犯行への影響を調べる手続きだ。検察側にとっては容疑者を罪に問えるかどうかの判断材料の一つとなるが、2004年当時の精神状態をどこまで明らかにできるのか、立件に向けた大きな焦点となる。

 鑑定留置は重大事件で導入されるケースが多いものの、今回の事件は発生から14年近くが経過している。捜査幹部や元裁判官の弁護士は「これだけの月日をさかのぼる例は全国的に少なく、難しい作業となる」と口をそろえ、鑑定留置で一般的とされる「3カ月」を上回る期間を確保した検察側の意図を推察する。

 刑事事件の精神鑑定を複数例経験している慈圭病院(岡山市)の石津秀樹副院長は「容疑者が当時の記憶を正直に話すことが、精神状態の解明の大前提」と指摘。勝田容疑者は兵庫県内で00年以降、少女を狙った傷害、暴行事件を重ね、15年5月に起こした殺人未遂事件では精神鑑定を受けたことが明らかになっており「当時の鑑定記録、カルテなどが補強材料になり、たとえ14年前でも精神状態の解明は可能ではないか」とみる。

 勝田容疑者は、被害者の首を絞めて刃物で刺したことを津山署捜査本部の調べで認めたが、その後、刃物で刺したことなどを一転否認した。事件の全容解明には容疑者心理の「過去」に加え「現在」にも迫る鑑定が求められる。
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