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洋画家・清志さんが瀬戸内で個展 石仏群で人々の心表現

画業に込めた思いを語る清志さん=瀬戸内市立美術館ギャラリー

 「石仏の画家」として知られる洋画家・清志初男さん(91)=瀬戸内市=の意欲作を集めた個展が、市立美術館ギャラリー(同市牛窓町牛窓)で開かれている。15日まで。

 地元での個展は、2016年の画業60年記念展以来で、絵筆を手にした1960年代から近作までの約30点を展示している。

 青を基調にキャンバスいっぱいに描かれた石仏群は、さまざまな境遇の人々の心の内を表している。3年ほど前から取り組む「猫」では新境地も。アトリエを訪れる野良猫たちが、ふと振り返る表情などを捉えた。悠然としたその姿は、命のぬくもりを感じさせるようだ。

 鹿児島県生まれ。16歳で神戸市の海運会社に就職した後、太平洋戦争の南方戦線に送られ、食料や弾薬を運ぶ輸送船で任務に就いた。戦後にハンセン病を患い、同市長島にある国立療養所・長島愛生園に入所した後、画業に打ち込んだ。

 転機は1962年。兵庫県加西市にある北条石仏(五百羅漢)の写真を見て衝撃を受けた。この“出会い”から、石仏を生涯のテーマに定めたという。

 石仏群を描くのは「祈りの中にある絶望、安堵(あんど)、喜び、悲しみ…。言い尽くせぬ人の心を掘り下げる作業」と清志さん。脳裏に浮かぶのは南方戦線で飢えや戦傷に苦しんでいた兵士の顔という。63年に県展に初入選。2003年にはフランスとスペインの芸術勲章を受章するなど国内外で高い評価を得ている。

 午前9時~午後5時。入場無料。
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