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富士山は活火山―。そう聞いて間…

 富士山は活火山―。そう聞いて間違いだと思うのは、やや古い教科書で学んだ人だろう。確かにかつては、噴火の記録はあるものの長期にわたって活動がない「休火山」に分類されていた▼今では、おおむね1万年以内に噴火した山は全て「活火山」とされ、富士山も含まれる。「死火山」とみられていた御嶽山が1979年に噴火したのをきっかけに、定義が見直された。悠久なる地球の営みからすれば、数千年の沈黙などほんの小休止というわけだ▼ましてや富士山の休眠は、たかだか300年ほどである。この活火山が目覚めたら、どれほどの火山灰が降り積もるのか。政府の被害想定案が明らかになった▼東京23区でも10センチ以上に達する可能性があるという。降灰が始まると空港は閉鎖され、5ミリ積もると車のスリップ事故や健康被害が発生する。1センチを超えれば、大規模停電や水道の供給停止もあり得る。首都機能は不全状態に陥ると言っていい▼政府は想定の妥当性について専門家から意見を聞いた上で、住民避難などについて検討を進める方針だ。自然の脅威を謙虚に受け止め、備えを急がねばなるまい▼東京一極集中が是正されないまま最悪の事態に直面すれば、影響は国内全域に及ぶ。減災や危機管理の観点から、あらためて首都機能の分散・移転の議論を喚起する必要もあろう。

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