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「千人塚の高潮災害」歌曲で伝承 倉敷の住民団体制作、21日披露

リハーサルで「あゝ千人塚」を披露するまゆみゆ(奥の2人)

高潮被害の犠牲者を弔う千人塚

 倉敷市福田地区を中心にした沿岸部で500人以上の死者を出した未曽有の高潮災害を伝承しようと、地元住民が供養施設・千人塚(同市広江)をテーマにオリジナル曲「あゝ千人塚」を作った。彼岸に合わせた21日の供養祭では、同市の双子デュオ・まゆみゆが歌い、災害の恐ろしさや復興へ向けた被災者の思いを伝える。

 「倉敷市史」によると、1884(明治17)年8月25日、台風と満潮が重なり、瀬戸内沿岸で高潮が発生。干拓堤防が決壊した同地区の被害が最も甚大で、死者546人、流出・破損家屋は803戸に上った。翌年、地元住民らが身元不明256遺体を合葬した高台に、高さ約3メートルの石碑を建立。「千人塚の大津波」と語り継いだ。

 オリジナル曲は「地元でも災害を知らない人が多くなった。先人の努力があって今があることを伝えたい」と、地域のまちづくりに取り組む「水島の未来を考える会」メンバーら5人が昨年春、実行委を立ち上げて企画。作詞経験のある岡部学さん(74)=同市=が詞を書き、まゆみゆの母植木ゆかりさん(47)が曲を付けた。

 同市東塚の音楽スタジオで1日にあったリハーサルで、まゆみゆが関係者約10人を前に曲を披露。ゆったりとした歌謡曲調のメロディーに乗り〈荒れ狂う大波変わり果て〉〈あらゆる試練に負けないで あゝ一途(いちず)に復興〉〈過去の想(おも)いを受け継いで…平和に感謝し生きてゆく〉と、被災と復興の実情と災害を忘れないでというメッセージを、美しいハーモニーで歌い上げた。

 まゆみゆの2人は「犠牲者を思うと責任を感じる。当日は多くの人の心に残る歌声を届けたい」と意気込む。実行委の岡野弘会長(86)は「災害が少ないといわれる岡山で起きた悲惨な出来事を知り、防災を考えるきっかけにしてほしい」と話す。

 供養祭は21日午前10時から千人塚前で開催。追悼の後、歌が披露される。同曲のCD(千円)も販売する。
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