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短距離の先駆者 谷三三五知って 4月8日、地元備前で記念大会

日本人初の100メートル10秒台をマークした谷三三五=備前市立伊里小提供

 今から約1世紀前、陸上男子100メートルで日本人初の10秒台をマークしながら歴史に埋もれたスプリンターがいる。備前市出身の谷三三五(1894~1956年)。2020年東京五輪が迫る中、岡山県出身者で初の五輪代表にもなった短距離界の先駆者に光を当てようと、地元有志らが「谷三三五記念陸上大会」を新設し、4月8日に備前市総合運動公園多目的競技場で初めて開かれる。

 和気郡伊里村(現備前市伊里中)で生まれた谷は大正から昭和初期にかけて活躍し、1924(大正13)年パリ五輪の100メートルと200メートルに出場。翌25(同14)年、31歳の時、日本オリンピック大会100メートルで10秒8を記録し、11秒台の壁を突破した。指導者としても28(昭和3)年アムステルダム五輪女子800メートル銀メダリストの人見絹枝(岡山市出身)らを育てた。

 昨秋、桐生祥秀選手(東洋大)が日本人初の9秒台となる9秒98の日本新記録を樹立し脚光を浴びたのは記憶に新しい。しかし、陸上界に大きな足跡を残した谷の存在は没後60年が過ぎ、地元でも知る人は少ない。大会を企画した発起人の一人で、主催する備前市陸上競技協会の石原和明会長(82)は「偉大な功績を次代に伝えるとともに、若い短距離選手が飛躍するきっかけにもなれば」と願う。来年以降も大会は継続する。

 第1回大会は中学、高校・一般の部門別に100メートルを含む計37種目を行う。日本陸連の登録選手であれば市外、県外からも参加可。問い合わせは備前市陸協事務局のメール(toratora―h@mx31.tiki.ne.jp)。

 たに・ささご 旧姓真殿。伊里尋常高等小学校(現伊里小)卒業後、明大などで活躍。1917(大正6)年の第5回日本選手権100メートルで優勝し、岡山県出身者で初の王者になった。外国人選手の走り方を研究し、後半のスピードを保つ「谷式走法」を確立。32(昭和7)年ロサンゼルス五輪100メートルで6位に入り「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳をコーチした。34歳で現役を退き、三重陸協理事長などを務めた。
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