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希少貝殻オオツタノハの腕輪出土 岡山・彦崎貝塚、交易の広がり示す

彦崎貝塚の地層から出土した貝輪の一部

オオツタノハの貝殻(千葉県立中央博物館提供)

 岡山市教委は27日、国史跡の縄文貝塚遺跡・彦崎貝塚(岡山市南区彦崎)の地層から、希少なオオツタノハの貝殻で作られた腕輪(貝輪)の一部が出土したと発表した。近畿・中四国地方で見つかったのは初めてで、市教委は「縄文期に広域的な装飾品の交易があったことを示す貴重な史料」としている。

 出土したのは長さ約4センチ、幅約3センチの弓状の形で、表面を滑らかにする加工が施されている。市教委の2003年調査で貝塚から掘り出し、灘崎歴史文化資料館(同市南区片岡)に保管している縄文後期後半(約4千~3500年前)の地層から昨年7月、親子で発掘を体験するイベントで出土して貝輪と判明。その後、貝類に詳しい千葉県立中央博物館(千葉市)の黒住耐二・主任上席研究員が貝の種類をオオツタノハと判定した。

 オオツタノハは大型の巻き貝で、成長すると10センチを超えるものもある。生息域は伊豆諸島の三宅島以南と、鹿児島県の種子島からトカラ列島までに限られている。

 岡山市教委によると、縄文期には貝殻の中央部をくりぬいた貝輪が装飾品として流通していたが、オオツタノハ製はこれまで愛知県以東と九州・沖縄地方の遺跡でしか出土していなかった。

 岡山大大学院の松本直子教授(認知考古学)は「装飾品の価値が広いエリアで共有されていたことをうかがわせる。当時の地域間交流で、彦崎貝塚が重要な拠点となっていたことも裏付ける史料」としている。

 市教委は、3月7~29日に同資料館で貝輪を展示する。
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