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日本の統治が50年続いた台湾で…

 日本の統治が50年続いた台湾では、あちこちに当時の名残がうかがえる。作家の司馬遼太郎はある街を訪ねた印象を次のように書いた。「私どもの子供のころの町の一角にまぎれこんだようでもあり、“寅さん”の映画の帝釈天様の門前町だといわれても不自然ではない」(「街道をゆく 台湾紀行」)▼台湾東部にある花蓮である。日本人の移民村跡や旧日本軍官舎が残り、近くに断崖の景勝地、太魯閣渓谷もある。観光の拠点となった現在では多くの日本人が訪れるという▼その花蓮県が6日深夜、マグニチュード(M)6・4の地震に襲われた。死者は10人を超え、大きく傾いたビルで不明者の懸命の捜索が続いている▼日本からもおととい、がれきの上から高性能器材で捜す支援チームが入った。生存が厳しくなる「発生から72時間」は過ぎたが、1人でも多く救助してほしい▼台湾は大地の巨大なエネルギーがぶつかる二つのプレートの境界に位置し、日本同様に地震が多発する。1999年の台湾中部大地震では2400人以上が犠牲となった▼損壊したビルは耐震性不足の疑いもある。地震にどう備え、どう対処するかは「日台」共通の課題であろう。東日本大震災では国・地域で最大の200億円の善意が届いたことも記憶に新しい。いま、そしてこの先に何ができるか考えたい。

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