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本屋大賞候補 岡山大卒の今村さん デビュー作「屍人荘の殺人」

デビュー作が本屋大賞にノミネートされた今村昌弘さん

「屍人荘の殺人」の表紙

 岡山大卒の新人作家・今村昌弘さん(32)のデビュー作「屍人(しじん)荘の殺人」(東京創元社)が、2018年本屋大賞にノミネートされた。「このミステリーがすごい!」(宝島社)など、昨年末に発表された複数のミステリーランキングで1位も獲得しており、山陽新聞社の取材に「たくさんの方が選んで読んでくれていることに驚くとともにうれしい思い」と喜びを表した。

 「屍人荘の殺人」は、神紅大学ミステリー愛好会の葉村譲や同じ大学の探偵少女・剣崎比留子が、閉ざされた洋館での連続殺人事件に巻き込まれる。推理小説の定番のような舞台設定に、想像し得ない出来事が融合し独創的なミステリーが展開される。

 今村さんは長崎県出身。小学生の時から読書が好きで、面白そうと思った本はジャンル問わず読んでいたという。「自分の考えを文章で表現したい」と、岡山大医学部保健学科4年の頃に小説を書き始めた。

 卒業後は兵庫県内で放射線技師として働きながら短編小説に取り組み、賞に応募していた。「長編も書ける」「キャラクターは立っている」などと評価を受けるうち、作品の完成度を高めたいとの思いが募り、29歳で勤めを辞めて執筆に集中。「屍人荘―」を書き上げた。

 作中には岡山大津島キャンパスの学食「ピーチユニオン」にちなんだ名前の食堂を登場させたり、津島と鹿田の両キャンパスの位置関係を神紅大学に落とし込んだりしている。

 今後の創作については「屍人荘―」の登場人物・葉村と剣崎をメインにシリーズ展開していく予定という。「一見事件とは無縁そうな若者が事件に関わり解決する、読者が自分に重ねて楽しめるような物語を書いていきたい」と抱負を語る。

 本屋大賞 全国の書店員が最も売りたい本を投票で決める。2018年本屋大賞は16年12月~17年11月に刊行された小説が対象。18日に、ノミネート10作品が発表された。2次投票を経て、4月10日に大賞作品が発表される。今回の10作品には、岡山にゆかりのある原田マハさんの「たゆたえども沈まず」(幻冬舎)も含まれている。
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