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15日で亡くなって4年になる詩…

 15日で亡くなって4年になる詩人の吉野弘さんに「過」という作品がある。〈日々を過ごす/日々を過つ/二つは/一つことか〉。そう問い掛ける。確かに、日々の生活に限らず、過ちを全てなくすことは難しい▼より責められるべきは、過ちをやり過ごしてしまったことだろう。大阪大が昨年2月に行った入試で出題と採点にミスがあり、30人を追加合格にした問題である▼昨年6月と8月、予備校講師ら外部から指摘があった。だが、問題作成の責任者と副責任者だけで検討して訂正せず、昨年12月の3回目の指摘で別の教員が加わり、ようやくミスに気付いたという▼記者会見した副学長は「問題作成責任者に正答だという強い確信があった。自信があだになった」と反省したが、他大学での生活に慣れた学生や諦めず受験勉強を続けた浪人生もいよう。1年近く遅れて届いた合格通知は素直に喜べまい▼先の詩はこう続く。〈「いかが、お過ごしですか」と/はがきの初めに書いて/落ちつかない気分になる。/「あなたはどんな過ちをしていますか」と/問い合わせでもするようで―〉▼きょうから大学入試センター試験が始まり、入試シーズンがいよいよ本格化する。過ちをしていないか、常に自らに問い合わせる注意深さが大学側には必要だろう。真剣勝負の受験生のためにも。
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