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倉敷市がA型利用者数2割削減 18年度方針、初のマイナス改定

 倉敷市が障害者の働く就労継続支援A型事業所の利用者数を2018年度は現状から約200人(2割)減らして652人に抑える意向を固めたことが、分かった。昨夏に市内のA型事業所5カ所が閉鎖し、障害者224人が一斉に解雇された問題を受けて、今後の利用見込みを盛り込む計画の改定を慎重に進めている。06年度に開設以来、増え続けているA型事業所の利用者を減らすのは初めて。

 市の第5期障害福祉計画(18~20年度)の素案に明記した。大量解雇後の38カ所の計845人(17年9月)の利用者を、18年度は2割減らしてその後も抑制する。

 障害者とA型事業所を橋渡しする市内の相談支援事業所12カ所から運営に関する実態報告を受け、「いま、A型事業所で働いている障害者のうち、3割程度が適性を欠いているとみられるが、将来の新規需要を考慮し、2割減が妥当」(市障がい福祉課)と判断した。

 利用者の適性について、同課は「一般企業での就労を目指せる人」としている。該当しない人には雇用契約を結ばないB型事業所に移行を促す場合が多いとみられる。

 第5期計画の素案では、18年度のB型利用者を17年9月比で310人(3割)増の1334人と見込んでいる。

 市はこれまで、3年に1回のペースで計画を改定し、A型事業所で働く障害者を増やしてきたが、大量解雇を受けて18年度以降は減少に転じる。一方、岡山県内でA型事業所を所管する県、岡山、新見市はニーズが増加傾向にあるとして、18年度の利用者を引き続き増やす予定。昨秋にA型事業所の障害者106人を解雇した一般社団法人のある福山市は横ばいとする意向だ。

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岡山、広島、香川の障害者、再就職決定は6割

 岡山、広島、香川県の労働局が昨年12月末までにまとめた集計によると、3県の就労継続支援A型事業所で大量解雇された障害者計389人のうち、再就職が決まったのは230人で6割にとどまっている。再就職先はA型事業所が多い。

 一般社団法人「あじさいの輪」などグループ2法人(倉敷市片島町)から昨年7月に倉敷、高松市の計7事業所を解雇された283人のうち、再就職が決まったのは208人(73・5%)。一般社団法人「しあわせの庭」(福山市曙町)の福山、府中市の計2事業所では同11月に解雇された106人のうち、再就職が決まったのは22人(20・8%)で、8割がまだ職を探している。

 新しい職場で働きだしても辞めたケースがあり、定着できるかも課題となっている。

 就労継続支援A型事業所 一般企業で働くのが難しい障害者らに就労の機会を提供する事業として、2006年施行の障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)で制度化された。利用者は事業者と雇用契約を結び、最低賃金以上が保証される。事業所数はここ数年で急増、全国に約3700カ所ある。しかし、事業普及のために設定された行政からの手厚い補助金を目当てにするケースもあり、その対策が課題となっている。
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