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脅威の米国製レンズアダプター ソニーのボディで大活躍

ソニーのボディにキヤノンのレンズ、その間をつなぐのがMetabones社のアダプター

300キロで迫り来る新幹線、シャッタースピードは2000分の1秒で撮ってみた=JR新倉敷駅

飛んでいる鳥にレンズを向けたが、合焦率は高かった=岡山市北区

 皆さんは「アダプター」は使ったことがありますか? まず、アダプターの説明をします。これはカメラボディとレンズをつなぐ器具のことです。違う会社のボディとレンズをつなぐ「仲人」と言ってもいいかもしれません。キヤノンのボディにニコンをつけるとか、オリンパスのボディにペンタックスのレンズをつける・・・。こんなレンズ遊びをしているマニアは多くいます。

 中でも最も有名なのがライカのレンズをソニーのボディにつけるパターンです。カメラマニアを魅了してやまないライカはすごく歴史があります。古希を迎えたとか、第二次世界大戦前のレンズもザラにあります。そんなレンズを現在のカメラボディに装着してみたい! という欲望はごく自然な話です。もちろんライカのボディにつければアダプターも要らず、すんなりします。が、いかんせんデジタルのライカボディは高い!100万円近くになります。しかしソニーのボディにアダプターを使えば3分の1以下の値段で装着できます。しかも、ライカではかなわなかった一眼レフ並の近接撮影もできます(ライカのレンズはレンジファインダーという仕様で設計されているので、最短が1mや70cmくらいのものが多い)。

 このアダプターですが、今は中国製が勢いを増しています。信頼性のあるメーカーも増えており、ネット通販でも人気があります。それだけレンズ遊びをするマニアが多いのでしょう。値段はだいたい1万円くらいが相場のようです。ただ、多くのレンズアダプターは物理的に他社同士のボディとレンズがつくというだけで、露出やピントなどなどはマニュアル仕様になります。小生もアダプターは、あくまでも遊びの道具、そんなイメージを持っていました。

 ところが、そんな偏見を払拭する商品に出くわしました。米国・Metabones社のアダプターです。先日、そのアダプターを入手。中古で買った(下取りもあり!)ソニーα9ボディに装着しました。で、装着のお相手ですがキヤノンEFレンズです。もし、ソニー純正レンズのように動作すれば、既に所有しているキヤノンのレンズが無駄になりません。それが動機です。しかし、このアダプターは8万円くらいしました。値段の高さはどこからきているのでしょう? 何と露出やオートフォーカスまで連動するのです! ご存じのとおり小生はサッカーを撮っています。オートフォーカスの速さは一番気になるところです。ピントの合焦が速いのはもちろんのこと、動体を追いかける性能の評価も相当厳しい立場です。ネットで使用者の記事など読みましたが、最終的には自分で実際に使用しないと分かりません。

 と、いうことでα9にEF70-300mmを装着してJR新倉敷駅に行きました。なぜ新倉敷かというと、通過する新幹線を撮ってみようと思ったからです。ホームで待っていると新幹線が物凄いスピードで通過します。そのスピードたるや300キロ! いいオヤジの小生も恐怖心を感じました。話がそれますが「駅での 新幹線通過速度」で検索すると、姫路駅が人気があるそうです。姫路城を訪れた外国人観光客が動画サイトに投稿したのがきっかけです。しかし、中には新倉敷が一番通過速度が速い! という鉄道マニアの意見も見つけました。姫路は270キロで、新倉敷は300キロだと表記してました。偶然にも新倉敷は、通過新幹線速度の最速の地だったのです!

 撮影結果は概ね満足できる内容でした。300キロで迫り来る新幹線も延々ピントが合い続けました。もちろんコツは要りますが、かなりの確率でピントが合っていました。α9は秒20コマで撮れます。しかもブラックアウト(一眼レフは撮影時にミラーが上がるので、画面が一瞬真っ暗になること)がありません。もともと合焦速度が速いキヤノンのレンズと相まって、嘘のようにシャッターが鮮明な画面をずっと見ながら切ることができました。ただ時々ですが、初動の遅さも気になりました。いくら高額なアダプターといっても他社同士なので、この辺のデジタル的不具合は覚悟しないといけません。それより気になったのが、直線移動の新幹線でいくら撮影評価が良くても、縦横無尽に動き回るサッカーでは参考にならないことです。

 来年のJ2開幕戦が楽しみなような、後悔するような、年の瀬からドキドキしています。アメリカ製の仲人の実力はいかに?

 皆さん、良いお年をお迎えください。

  ◇

蜂谷秀人(はちや ひでと)フリーランスカメラマン。ファジアーノ岡山オフィシャルカメラマン、日本写真家協会会員。1985年、日本大学芸術学部写真学科卒業後、山陽新聞社入社。編集局写真部を皮切りに夕刊編集部、家庭レジャー部記者を経て1995年に独立。1962年岡山市生まれ。
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