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岡フィルコンマスに高畑壮平就任 国際的バイオリニスト、8日定演

「交響曲第7番はベートーベンの人間としての強さ、気高さ、優雅さ、優しさなどさまざまな面が感じられる。特に好きな作品」と語る高畑

高畑(左から2人目)が加わった初のリハーサル。シェレンベルガーのタクトに合わせ、豊かな音色が響く=5日

 今夏日本オーケストラ連盟に準会員として加盟した岡山フィルハーモニック管弦楽団の首席コンサートマスター(第1バイオリン首席奏者)に10月、ドイツを拠点に活躍する国際的バイオリニスト高畑壮平(63)=岡山市出身=が就いた。首席指揮者のハンスイェルク・シェレンベルガーの下、“プロオケ”としてさらなる飛躍を目指す中での就任に、高畑は「大変な重責」と表情を引き締める。

 1992年の創立以来、コンマスはコンサートごとにゲスト奏者らが務めており、“常任”を置くのは初。地元出身で2015年の定期演奏会に第1バイオリン奏者として出演、団員とのサロンコンサートも開くなど縁のあった高畑に白羽の矢が立った。

 「個々の演奏能力がとても高い。準備を怠らず、初回の練習からきれいに演奏がそろうのは日本人らしい」と岡フィルの印象を抱くのは、約40年のドイツ生活ゆえだろう。

 朝日高から東京芸術大へ進み、同大大学院修了後に渡独して歌劇場オーケストラのコンマスに就いた。その後、オーディションでつかんだ南ウェストファーレンフィルハーモニーのコンマスを9月末まで38年間務め続けた。

 ヨーロッパ各地から集まるオケのメンバーは自己主張が強く個性的だ。「音程や演奏がそろうことは後回し。それぞれに自分の表現したいものを持っていて、まずはそれをぶつける」。意見のぶつかり合いは日常茶飯事。コンマスは「指揮者とオケの橋渡し役。指揮者の要求を理解するとともに、オケをまとめるのは苦労も多かった」と振り返るが、自身もすっかり“ドイツ流”が身についているという。

 岡フィル事務局から熱心な誘いを受ける中、心を決めるきっかけの一つになったのが、ドイツで昨春行ったシェレンベルガーとの共演だ。「例えるなら、食材の良さを引き出す料理人。指揮とオケとが有機的に結びつき、素晴らしい演奏会になった」

 就任後初となる定期演奏会が8日、岡山市北区表町、岡山シンフォニーホールで開かれる。「愛着ある岡山の地で演奏できるのはうれしい。けど、ひとたび椅子に座れば岡山でもドイツでも関係ない」と力を込める。曲目はベートーベンの交響曲第2番、第7番などを予定する。

 5日のリハーサルでは、シェレンベルガーが演奏を止めながら、抑揚の付け方や音の響かせ方、テンポなど細かく指示を出した。高畑は的確に団員に伝えるなど初日から率先して橋渡し役を務め、曲の完成度を徐々に高めていった。

 「僕のドイツでの経験と岡フィルの高い演奏力、シェレンベルガー氏の指揮が相互に影響し合うと、どんなものが生まれ、今後どんなオケになっていくのか、僕自身も楽しみです」

 午後3時開演。S席5千円、A席4千円、B席3千円、B席ユース(19歳以下)千円。問い合わせは同ホールチケットセンター(086―234―2010)。
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