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紙幣の原料ミツマタから美容液 真庭で誕生、伝統産地再興へ

真庭市久世地区産のミツマタエキスを配合した美容液

真庭市久世地区で栽培されたミツマタ。エキスを使って美容液を開発し、地域資源を生かした商品として売り出す

 紙幣の原料に使われるミツマタの産地・真庭市久世地区で、地元産のミツマタから抽出したエキスを使った美容液が誕生した。

 ガソリンスタンドなどを経営するエイチケイ商会(真庭市久世)が、地元などの紙すき職人の肌がきれいなことにヒントを得て構想。岡山理科大(岡山市北区理大町)と連携し、しみやそばかすの原因となるメラニン色素の生成を抑える働きを突き止め、美白化粧品として商品化した。

 同地区は明治期からミツマタ栽培が広がり、昭和期にかけて紙幣原料の日本一の産地だった。だが、後継者が少なく、1970年ごろに約150戸あった農家は10戸ほどに減っているという。

 4日に岡山市内で商品を発表した同社の内藤靖史会長は「美容液を真庭発の新たな地域ブランドとして売り出し、伝統のミツマタ産地を再興したい」と話した。

■エイチケイ商会が地域資源生かす商品

 エイチケイ商会が開発した美容液は、岡山理科大との産学連携で生まれた化粧品。生産も岡山県内の工場で行う。地域資源を生かした商品コンセプトを前面に打ち出し、販売拡大を目指す。

 美容液の原料は、真庭市久世地区でミツマタを栽培する生産者組合から調達。樹皮をはいだ白皮から煮出したエキスのほか、保湿や炎症を抑える効果のある10種類の植物エキスなどを配合した。

 大阪市の化粧品メーカーにOEM(相手先ブランドによる生産)を依頼し、グループの桃谷順天館岡山工場(岡山県和気町米沢)で生産する。商品名は「結(ゆ)の香(か)ホワイトセラム」。1本30ミリリットル入り8640円。パッケージも地元産ミツマタで作った和紙を採用している。10日から、専用ホームページなどで売り出す。

 ミツマタエキスの分析は、同大工学部バイオ・応用化学科の安藤秀哉教授らの研究グループが担当した。培養したヒトの細胞にエキスを投入してメラニン色素を測定し、生成量が少なくなることを確認。同社と同大が共同で、このエキスを新たなメラニン生成抑制剤として特許出願した。

 化粧品メーカーに勤務経験がある安藤教授は「ミツマタエキスは既存の美白成分と同等か、それ以上の効果が期待できる」とし、色素生成を抑えるメカニズムを詳しく調べる方針。エイチケイ商会は保湿クリームや化粧水も開発していく考えで、内藤靖史会長は「品ぞろえを増やし、地元農家の収益拡大にも貢献したい」と話している。
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