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重症ぜんそくに「BT治療」成果 岡山医療センターが取り組み

国立病院機構岡山医療センターが手掛けている気管支サーモプラスティ。医師(左から2人目)が操作しているのが気管支内視鏡(同センター提供)

 国立病院機構岡山医療センター(岡山市北区田益)は、薬が効かない重症のぜんそく患者に対し、気管支内視鏡で気道を加熱して呼吸しやすくする「気管支サーモプラスティ(BT)」と呼ばれる新しい治療に岡山県内で先駆けて取り組んでいる。これまでに治療を終えた8人全員、発作の回数を減らすことができ、一定の成果が出ているという。

 BT治療は2000年ごろ欧米で導入され、国内では15年に保険適用された。岡山医療センターによると、呼吸器内科の専門医や治療中に発作が起きないようにするための麻酔科医がいなければ治療できないため、国内で実施しているのは現在、約100施設しかなく、県内では同センターだけという。

 治療は、気管支内視鏡を喉から通し、先端に付いた電極を65度に加熱して気管支を温め、空気の通り道である気道を広げ、呼吸しやすくする。18歳以上が対象で、3週間の間隔を空けて3回に分けて処置をする。

 治療を終えた県内外の8人(20~70代)は、突然の発作による緊急の受診や入院が年に数回あったが、6人(治療から1~9カ月経過)は治療後、一度も緊急受診していない。残る2人(治療から9カ月、1年3カ月経過)もいずれも1回に減った。また、8人のうち1人は薬が不要になるほどに回復し、2人は薬を減らすことができたという。

 「この10年ほどは年に何度も救急車を呼んでいた。治療後はうそのように体が楽になった」(岡山市の70代女性)という声もある。

 一方、8人のうち3人は体のだるさや鼻のアレルギー症状などが完全には解消されず、「期待したほどはよくならなかった」と感じているという。

 ぜんそくは、気管支の炎症によって気道が狭くなって起こる。どんな薬も効かない患者が5~10%おり、全国で1年間に千数百人が死亡している。

 米国の研究では、8割の患者は5年以上BT治療の効果が継続するとされており、佐藤利雄院長は「治療を重ねながら、どういう体質の人に効くかや、効果がどれだけ継続するかを見極めていきたい」と話している。
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