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特徴生かすフォーメーション 岡山県サッカー協会・山下立次会長

図1・1800年代後半(ピラミッドフォーメーション)

図2・1900年代前半(WMフォーメーション)

図3・1900年代後半(ゾーンディフェンスフォーメーション)

図4・1900年代後半(スイーパー:リベロフォーメーション)

図5・2000年代(N-ボックス:ジュビロ磐田)

図6・2000年代(ファジアーノ岡山)

図7・2000年代(フラットライン・ゾーンプレス)

図8・2010年代(フラットライン+0FW)

 岡山県サッカー協会の山下立次会長(ファジアーノ岡山元監督)に、フォーメーションを解説したコラムを寄稿してもらいました。



 サッカーにおける「フォーメーション」とは、フィールドプレーヤーの配置を意味します。基本的には、DF、MF、FWの陣形です。一般的にDFが4人、MFが4人、FWが2人の場合、「4-4-2」と呼びます。GK以外の10人のプレーヤーの配置です。図1~8にフォーメーションの変遷を紹介します。

 サッカーのフォーメーションは、ルールの変遷により時代とともに進化しています。1800年代前半までのサッカーは、現在のラグビーと同様にボールより前方でプレーすることが禁止されていました。したがってフォーメーションは、1-1-8、2-3-5の陣形が主流でした。

 1866年にオフサイドルールが改正され3人制オフサイドルールが採用されました。攻撃する自分より前方(攻撃する方向)に相手プレーヤーが3人いればボールより前で待ち伏せプレーができるようになったのです。その後、1925年に現在の2人制オフサイドルールに変更されました。オフサイドルールの変更で、「蹴って走る」から「味方でパスをつなぐ」戦法・布陣になり、ヨーロッパや南米ではいろいろなフォーメーションが考案されてきています。

 また、スーパースターのマラドーナ選手(元アルゼンチン代表)らの出現により、相手を自由にプレーさせない戦いの方法として「ゾーン・プレス(アリゴ・サッキ監督=元イタリア代表監督)」が考案され、戦術的な工夫によってもフォーメーションは進化しています。近代サッカーでは、このアリゴ・サッキ監督の考案したフィールドをコンパクトにして、相手の攻撃時に空間と時間を与えない守備戦術が主流になっています。

 それに対して、ヨーロッパを中心に4-6-0(ルチアーノ・スパレッティ監督=セリエA・インテル:0-フォワード)が考案され、センター・フォワードを固定化せず、あえて中央のスペースを空けておいて、中盤(後方)から前方のスペースへ次々と走り込み、スペースを巧みに活用して相手守備網をかく乱してゴールを狙う攻撃戦術が生まれています。

 ファジアーノ岡山の基本的な陣形は、3-4-3(あるいは3-4-2-1)が主流になっています。守備時になると、MFの両サイド(パク・ヒョンジン選手、加地選手ら)がDFラインまで下がり5バックを形成します。つまり、「5-3-2」の守備ラインを形成し、局面をコンパクトにしてボールを奪いに行きます。そして攻撃に転じたときはサイドのMFは高い位置でプレーして、サイドが素早い攻撃の起点となります。長澤徹監督は、チームの戦い方の基本となる「攻守の切り替えの早さ」と「運動量」を選手たちに求め、そして個々の選手の特徴を最大限に引き出し、そして対戦相手の強み、脅威となるストロングポイントを出させない戦い方を考えています。

 各チームのフォーメーションは、キックオフ時や相手ゴールキック(守備のスタート)のときにDF、MF、FWの陣形を理解しやすいです。相手チームの陣形とマッチングしているファジアーノ岡山の選手との攻防も見逃せないポイントです。

 基本的には、フォーメーションに選手を適応させるのではなく選手個々の特徴・能力を見極め、その特徴を生かすようフォーメーション、そして相手のストロングポイントを打ち消すような戦い方を構築することが重要です。



山下立次(やました・たつじ) 1954年生まれ。岡山県サッカー協会技術委員長や副会長を歴任。ファジアーノ岡山の初代監督として県リーグ時代の2004年、中国リーグの05、06年にチームを率いた。17年2月から県サッカー協会会長。 

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