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<隠れた名盤> SHIEGO『未視感的四季』 旧友に出逢ったような嬉しい気分に

 SHIEGO『未視感的四季』

 台湾で作曲家の実績を持つ男性が作詞・作曲・編曲を手がけ日本語で歌唱したアルバム。最初、かなり甘い声に戸惑うが、聴き慣れるとタイトルと逆に“既視感”が漂い、全13曲で様々な想像が膨らむ。

 例えば、快活なリズムの『Jamais-vu』は槇原敬之を、涼しげな情景が浮かぶ『さよならSummer Time』は斉藤由貴を想起し、またムーディーな『あなたを探すから』は“もし中村八大がディズニーを手がけたら?”と妄想する。決して物真似ではなく、良き時代の音楽マナーに則った作品で(だからこそアジアで人気?)、まるで旧友に出逢ったように嬉しい気分になる。

 また、歌詞も中高年の共感を呼びそうだ。喪失感で終わらず、相手への感謝をつづり、寂しさと穏やかさが交差する『国際橋』が出色(この辺は岡村孝子風?)。他方、夫の単身赴任に悩む女性をホラー色で仕上げた『あっちのほうは』も面白い。

 元・昭和の女性アイドルでも現・お笑い芸人でもこの収録曲をカバー出来そうなほど汎用性の高い楽曲が並ぶ。長くモノを楽しめる人ならば、本作の魅力は倍増するはず。

(SHIEGO MUSIC・2300円+税)=臼井孝

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