文字

テレビの快活なマラソン解説から…

 テレビの快活なマラソン解説からは想像できないが、ランニングコーチの金哲彦さんは11年前、42歳の時に大腸がんの手術を受けている。ハーフマラソンを走った帰り、新幹線のトイレで大量に下血して分かった。がんは進行し、腫瘍が大腸の外まで達していた▼もっと早く治療する機会はあったという。その2年ほど前、検診で便の潜血反応が出て「要再検査」と言われたのに、忙しさにかまけて受けなかった。「重要なサインを見逃していた」と、著書「走る意味」で悔やんでいる▼珍しいことではないらしい。岡山県内の市町村が行う検診で、大腸がんの精密検査受診率は2014年度で68%にとどまる。全国もほぼ同様の数値だ▼検査は確かに気が重いが、早期発見できれば治せる可能性は高くなる。おなかを切らずに内視鏡で治療できる場合もある▼岡山県は本年度までの「がん対策推進計画」で胃、肺、大腸、子宮、乳がんの精密検査受診率を90%に上げる目標を掲げているが、達成済みの乳がんを除いて容易ではなさそうだ。検討を始めた次期計画でも課題だろう▼今月は「がん征圧月間」である。治療を受け病を克服した金さんは「誰にでもリスクはある」と、精密検査を受けるように呼び掛けている。闘病を経験した「がんサバイバー」でもあるコーチのアドバイスを生かしたい。

【滴一滴】の最新記事

ページトップへ

ページトップへ

facebook twitter rss

▼山陽新聞社運営サイト
さんデジタウンナビ | 岡山の医療健康ガイド | マイベストプロ岡山 | 47CLUB | さん太クラブ | おかやまリフォームWEB | LaLa Okayama
山陽新聞カルチャープラザ | 建てる倶楽部 | 山陽新聞進学ガイド | 山陽新聞プレミアム倶楽部 | まいられぇ岡山 | 囲碁サロン
▼関連サイト
47NEWS | 今日のニッポン
掲載の記事・写真及び、図版などの無断転記を禁じます。すべての著作権は山陽新聞社、共同通信社、寄稿者に帰属します。

Copyright © The Sanyo Shimbun. All Rights Reserved.