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運動神経伝達性トレーニング(下) 指の動きもスムーズに

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 前回に引き続き、日ごろ運動習慣のない方や、久しぶりに運動を再開しようとするシニアのための「運動神経伝達性トレーニング」をご紹介します。

 物をつかむ、支えるなど物や床と接触する部分である手や足の末端部分に、運動の指令が伝達されていなければ、スムーズな動きはできません。突き指やつまずきの原因にもなります。脳(中枢)からの「動け」という手足への信号は、運動神経を伝わって興奮が伝導されます。脳を中枢と呼ぶのに対し、手足を末端と呼びます。手足や皮膚からの信号は、感覚神経を伝わって脳(中枢)へと伝達されます。刺激の伝わる方向から、前者を遠心性神経、後者を求心性神経とも呼びます。

 指の運動や音読が脳を活性化させることはよく知られています。これらは脳からの遠心性の信号になります。一方、目、耳、鼻、舌、皮膚などは感覚器と呼ばれ、外部からの刺激を受け取る感覚受容器として働きます。外部からの刺激は、感覚受容器を経由して、脳への求心性の信号として伝達されます。このうち特に皮膚には、触感覚、痛覚、温度受容性感覚等、全身には約270万の感覚点が存在するといわれます。そのため、皮膚を軽くたたく、さするなどにより、その信号を脳へと送ることも脳(中枢)への信号を増やすことになり脳が活性化するともいわれます。

 日ごろから、手・足の指の動きを意識した運動とともに、皮膚刺激をうまく取り入れることによって、脳を総合的に活性化させることができます。

 日ごろあまり運動をされていない方、久しぶりに運動をしようと思い立った方なども、まずは日常の中で手・足の運動神経伝達性トレーニングを意識して取り入れてみましょう。誰でもできる普通の動きですが、意識して行うことにより効果が得られます。

【手・腕の運動】
 1、手指の開閉(手を握り、開く)を行います。軽くゆっくり9回、10回目はしっかり握り、しっかり開きます=写真1。

 2、数を数えるように、親指から順に指を折り曲げます=写真2。続いて、小指から1本ずつ開いてゆきます。これを3回繰り返します=写真3。

 3、次に、小指から順に、指を折り曲げます=写真4。親指から順に、指を開き伸ばします。3回繰り返します=写真5。

 4、手首の運動です。手の平を横に向けた状態で、手首の曲げ伸ばしを行います。軽くゆっくり9回、10回目はしっかり、大きく動かします=写真6。続いて、手の平を下に向けた状態で、手首の曲げ伸ばしを行います。軽くゆっくり9回、10回目はしっかり、大きく動かします=写真7。

 梅雨の時期、外で運動する機会が減るかと思いますが、たったこれだけの運動でも、前腕の血流れが良くなります。

 (撮影協力:岡山大学体育会ウエイトトレーニング部)

   ◇

三浦 孝仁 みうら・こうじ Ph.D. 岡山大名誉教授。公益財団法人岡山県体育協会スポーツ医・科学委員会委員。一般財団法人岡山市体育協会理事・スポーツ振興委員会・委員長。岡山県パワーリフティング協会・理事。スポーツ教育・指導・研究やキャリア教育などに長年携わり、岡山大在職中に顧問を務めた同大ウェイトトレーニング部は10度の全国制覇を果たした。著書に「筋トレっち 走れるカラダの育て方」(東邦出版)など。早稲田大卒、日本体育大大学院修了。1957年生まれ。

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