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お堂の保存活用へ福山市教委調査 17年度中に現存数や状態把握

地蔵が安置されたお堂=福山市草戸町

 福山市教委は、市内各地に残るお堂の実態調査に乗り出した。江戸時代に旅人の休憩所として整備されたとされ、備後地方では「辻堂(つじどう)」とも呼ばれている。今も信仰や憩いの場として利用されているものの、時代とともに数は減っている。このため、2017年度中に現存数や状態を把握し、今後の保存・活用に役立てる狙い。

 お堂は、四方の壁がなく屋根と床だけの建物。広さは2畳ほどで、旧山陽道など街道沿いに多く残る。弘法大師像などを安置したお堂もあり、今も地域で大切に管理されている。

 文化庁は県内のお堂について、1983年に「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に指定。84年の市の調査では、旧神辺、沼隈町を含めて市内に約200棟が確認された。

 今回の調査は84年以来で2回目。前回から30年以上経過しており、老朽化などで取り壊されたケースも考えられることから、調査を進めることにした。市文化財保護指導員14人が各地域を回って、構造上の特徴を調べたり、お堂にまつわる話を住民から聞き取ったりする。

 市教委によると、初代福山藩主・水野勝成(1564~1651年)が、若いころの諸国放浪の経験から旅人が休めるようにと、領民に設置を奨励したという。江戸後期の儒学者・菅茶山(1748~1827年)が編さんした地誌「福山志料」では、お堂は備後国だけに多く見られ、福山藩の領内に600棟ほどある―と記されている。

 来年3月末までに報告書をまとめ、公開も予定している。市教委文化財課は「市民にとって身近な文化財であるお堂の価値を再認識してもらうきっかけにしたい」としている。
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