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岡山大院グループがイヌの歯再生 「歯胚」使用、ヒトに応用に前進

 岡山大大学院医歯薬学総合研究科の研究グループは16日、イヌの幹細胞から作った歯の基になる「歯胚(しはい)」を用い、同じイヌの歯を再生させることに成功したと、英電子科学誌サイエンティフィック・リポーツで発表した。ヒトの歯の再生治療の可能性を示す成果で、同大の窪木拓男教授は「毛髪や臓器の再生にも応用できると考えられ、再生医療の発展につながる」としている。

 グループは、インプラント再生補綴(ほてつ)学分野(歯)の窪木教授、大島正充助教、分子医化学分野(医)の大野充昭助教ら。

 生後30日のイヌから永久歯の歯胚を取り出し、さまざまな器官の基(種)となる上皮組織と間葉細胞に分けた。これをもう一度合わせた後、2日間培養して作った「再生歯胚」を同じイヌの歯が抜けた部分に移植すると、約6カ月で歯が生えた。

 この歯はエナメル質や象牙質、歯根膜など天然の歯と同じ構造を持っていた。歯の中には神経も作られていると推測されるという。

 歯胚を用いた歯の再生は、東京理科大のグループが2007年にマウスで成功した。その際に開発された技術をヒトに応用するには、歯が生え替わるイヌなど大型動物での成功が必要だった。

 ただし、条件によってはマウスに比べて歯の再生率が低いことや歯胚をどのように確保するかといった課題もある。大野助教は「自分自身の親知らず(知歯)の歯胚や、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を活用するなど方法を模索し、近い将来の臨床応用を目指したい」としている。
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