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岡山・金蔵山古墳で島状遺構出土 祭祀場か、25日に現地説明会

墳丘と陸橋でつながる島状遺構(奥)

 古代吉備を代表する大型前方後円墳の一つ、金蔵山(かなくらやま)古墳(岡山市中区沢田、4世紀末ごろ)で15日までに、墳丘と通路でつながった付属施設「島状遺構」が見つかった。祭祀(さいし)を行うスペースとみられ、岡山県内での出土は2例目。同時期の大王墓級古墳を中心に備わる施設で、被葬者と大和王権の結びつきを裏付ける一方、敷石など独自の構造も確認された。

 同市教委の発掘調査で、墳丘くびれ部の東側から出土。一辺10メートル、高さ2メートルの方形壇と推定され、上面には祭祀場を区切るとされる柵形埴輪(はにわ)片や、数センチの河原石が散在していた。市教委文化財課の安川満主査は「石を敷き詰めて埴輪を置き、祭祀空間を演出したのでは」と話す。

 島状遺構の北側斜面は葺石(ふきいし)で装飾され、裾部には小石が敷かれていた。遺構と前方部を接続する通路(長さ7メートル、幅推定2メートル)も見つかった。

 島状遺構は、陵墓参考地の津堂城山(つどうしろやま)古墳(大阪府藤井寺市)、巣山(すやま)古墳(奈良県広陵町)など4世紀後半~5世紀初頭の限られた時期に畿内を中心に出現。京都橘大の一瀬和夫教授(考古学)は「当時の大王墓級の規格をリアルタイムに反映しており、吉備と大和の密接な関係を示す。一方で畿内古墳に比べ敷石などで『祭る場』の性格が強調されており、吉備独自の祭祀形式があったようだ」とみている。

 金蔵山古墳は墳長約165メートルで県内第4位。県内最大の造山古墳(岡山市北区新庄下)などが出現する前段階に築かれ、同時期では畿内を除いて最大規模。市教委が2014年度から発掘調査し、くびれ部西側のテラス状遺構「造り出し」でも石敷きや柵形埴輪が出土している。同古墳被葬者の後継者の墓として有力視される湊茶臼山古墳(同市中区湊、5世紀初め)も島状遺構を持つが造り出しはなく、「二つの施設を造り分けた理由の解明などを進めたい」(安川主査)という。

 25日午前10時~午後3時に現地説明会を開く。問い合わせは市教委文化財課(086―803―1611)。
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