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岡山県の原告2人が意見陳述 熊本地裁でハンセン病家族訴訟

裁判後の会見で思いを述べる原田さん(中央)と黄さん(右)=14日午後4時7分、熊本市

 国の誤った隔離政策でハンセン病元患者の家族も深刻な偏見・差別を受けたとして、岡山県を含む全国の計568人が国に損害賠償と謝罪を求めた訴訟の第1回口頭弁論が14日、熊本地裁(遠藤浩太郎裁判長)で開かれた。第1次提訴59人についての弁論が行われ、父が松丘保養園(青森県)に収容された原田信子さん(72)=岡山県=ら原告2人が意見陳述した。

 裁判は家族による全国初の集団訴訟。原告は国立ハンセン病療養所・長島愛生園(瀬戸内市)と邑久光明園(同)、大島青松園(高松市)の関係者をはじめ、海外在住を含む20~90代の男女で、1人当たり550万円の損害賠償を求めている。

 原田さんは「学校でいじめに遭い、父が療養所にいることは誰にも言えない秘密になった。大切な家族を恥じなければならず、心を通わせられなかった」などと涙声で述べた。一方、国側は「隔離政策が助長した偏見・差別は家族に及んでいない」などと請求棄却を求めた。

 訴状によると、らい予防法(1996年廃止)による隔離政策で偏見が助長され、家族は結婚や就職でさまざまな差別を受けたとしている。

 閉廷後、熊本市内での会見で、両親と姉2人が愛生園に入所した原告団副団長の黄光男(ファン・クァンナム)さん(61)=兵庫県尼崎市=は「やっと始まった裁判に、絶対に勝たなくてはならない」と訴えた。

 2001年5月の熊本地裁判決は隔離政策の違憲性を認定。国は元患者や、相続権が確認できた元患者の遺族と和解し一時金を支給したが、遺族自身の被害は認めていない。
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