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テラヘルツ波で液体の状態解析 フェムトディプロイメンツ開発

テラヘルツ波を利用した液体の分析装置

 理化学系ベンチャー・フェムトディプロイメンツ(岡山市北区津島中)は、飲み物などの液体の状態を分子レベルで解析する装置を開発した。物質を透過しやすい電磁波「テラヘルツ波」を当てて、透過率を調べることで、液体の成分や不純物の有無などを分析できる。飲料メーカーの研究開発や品質管理などでの利用を見込んでいる。

 テラヘルツ波は周波数が1テラ(1兆)ヘルツ前後の電磁波。液体試料を入れた専用カートリッジを装置にセットし、チューブポンプで循環。特殊ノズルで噴射して厚さ数十マイクロメートル(1マイクロメートルは千分の1ミリ)の液体の膜を作る。ここにテラヘルツ波を照射し、周波数帯域ごとの透過率をみて試料を分析する。

 専用のソフトウエアを使い、1分程度で計測が可能。人間の味覚に頼っていた酒の熟成度などもデータで分析できるようになるという。また缶コーヒーの製造過程では、タンク内のコーヒーやミルクが均一に混ざっているかを確認でき、品質管理に役立てられるとしている。

 同社によると、テラヘルツ波は食品の成分測定や空港の手荷物検査など幅広い分野で応用が見込まれている。乾燥した固体はそのまま分析できるが、水に吸収されやすいため、液体を測るには薄い膜状にする必要があった。透明のガラス板に挟んで液膜を作る方法もあるが、板の汚れなどで正確に測れなかったという。

 今後は、さまざまな液体の透過率を調べてデータベース化し、分析の精度を高めていく。2017年に発売し、19年までに300台の販売を目指す。既に大手飲料メーカーや酒造会社から引き合いがあるという。

 渡部明社長は「将来は輸血用血液の安全性の検査など、医療用にも使えるよう研究を重ねたい」と話している。

 フェムトディプロイメンツは15年4月設立。資本金は1億5千万円で、元インテル日本法人社長の傳田(でんだ)信行氏も一部出資し、会長を務める。従業員3人。ベンチャー・中小企業支援施設の岡山大インキュベータに入居している。
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